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INTERVIEW INTERVIEW

先輩移住者インタビュー

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かみのやまで醸造家としての目標を見つけた
出来さん
30代
大阪から各地を巡り、かみのやまに移住し5年目
醸造家

今から約10年前、大阪でソムリエをしていた出来さんは、ワインの学びを深めたいとオーストラリアに旅立ちました。そこでワイン作りの楽しさに魅せられ、帰国後は日本ワインの一大産地である山梨県へ。その後、紆余曲折を経てかみのやまで独立し、ワイナリーを立ち上げた彼の移住は、いったいどのようなものだったのでしょう。

店主の写真

移住を考えた経緯と、かみのやまを選んだ理由を教えてください。

大阪でワインに関わる仕事をしていた私にとって、東北の、ましてやかみのやまのワインは、ほぼ無縁な存在でした。かみのやまのことを意識したこともありませんでした。今この街でワイン作りをしていることは、きっとご縁があったのでしょう。二十代、ただただワインのことが知りたくて、ワーキングホリデーでオーストラリアに行きました。現地のワイナリーで収穫と醸造の仕事をしましたが、そこですっかりワイン作りの世界観に魅せられてしまい。農園には野生のカンガルーが飛び回り、夜は満天の星空が広がる。そんな大自然の中、朝日とともに収穫をはじめ、日が暮れたらワインを片手にスタッフ同士で語り合う、本当に素晴らしい日々でした。いつかはワイン作りを自分の生業にしたいと、帰国後もワイン作りの仕事を続けていたら、いつの間にか、かみのやまに来ていました。私にとってこの街への移住は、とても自然な流れによるものだったのです。

醸造の様子の写真

移住を決める際に、大変だったことはありましたか。

ワインを作ることが目的だったので、かみのやまへの移住を決めることに大変なことはありませんでした。実際にオーストラリアとニュージーランド、その後は山梨県と南陽市と、これまでも移住を繰り返して来ましたから。強いて言うなら、山梨県がワイン用ブドウを栽培するには、温暖化で暑くなり過ぎていたので、良いワインを作るためにも移住を考えた時のこと。ワイン用ブドウは、甘味と酸味のバランスが大事で、暑くなるほど甘くなるけど、逆に酸が抜けてしまいます。その為、業界では当時、北海道や長野、そして山形県が次の栽培適地と言われていたのですが、移住先が絞れずにいたことです。

ワインの写真

実際に住んでみての感想を教えてください。

市街地の街並みがとてもいいです。くねくねとした狭い道が残っていて、どことなく城下町の名残を感じると言うか。昔の人々もこの道を通ったのかなとか風情を感じたりして。そして、思っていた以上に便利で、ほぼ不自由さが無いのです。新幹線だって停まるし、スーパーもコンビニも、牛丼チェーンもある。雪が少ないのもポイントです。都会育ちなら田舎暮らしには憧れるけど、本当の田舎に行ったら絶対に苦労します。その意味でかみのやまは、車で十五分くらい走れば自然を満喫できる場所に行けるし、街中には都会とあまり変わらない環境がある。いい意味で、丁度いい田舎なのです。

店舗の外観写真

2023年に立ち上げたワイナリーについて教えてください。

現在かみのやまでは、ワインが盛り上がっています。しかし、ワインに興味のある人が集まれる場所がありませんでした。だから、自分がワイナリーを立ち上げるなら、人が集まれる場所にしようと思って、市街地に土地を探しました。ワイナリーがあるのは、かつてのかみのやま温泉街の入り口。それこそ”新湯通りにようこそ“と書かれたアーチがあり、きっと昔は大事な場所だったのだと思います。だからこそ、ここにワインスタンドを兼ねたワイナリーを作りました。願うのは、農家と醸造家、また飲み手が交流できるような場所になることです。ワインもシェア価格で提供し、農家と醸造家、そして飲み手が交流することで、誰もがワインに親しみを持つ、入り口のような場所になれたらと考えています。そうしたらもっと、この街のワイン文化が盛り上がるんじゃないかな。

看板の写真

かみのやまへの移住を考えている方へ、先輩としてのアドバイスをいただけますか。

移住をするならば、目的意識を持つことがとても大事です。私はワイン作りが目的でしたし、それ以外はありませんでした。ワイン作りのための要素がそろっていた地域が、たまたまかみのやまであっただけだった。でも、もしかしたら、家賃などの固定費が安いので商売をする上でもかみのやまは良いかも知れない。他県に住んでいるけど週末はゆるく農業して、委託醸造してできたワインを友人に送るとか、そんな多拠点な生き方も今の時代ならありなのだろうと思います。私の場合、かみのやまは最後の移住地に、そして醸造家人生始まりの地になりました。今はこの街で生きることに、大きなやりがいを感じています。

夕暮れの上山城の写真

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